厳しい年金減額時代に備えるには、受給世代は自分の受給状況を確認する。現役世代の場合は将来いくらもらえるか知っておくことが重要だ。
その手段として、日本年金機構が受給者の誕生月に届ける「ねんきん定期便」のほか、パソコンやスマートフォンで、いつでも自身の年金記録を確認できるのが「ねんきんネット」だ。
マイナンバーカードをすでに持っている場合は、専用サイト「マイナポータル」経由での登録が簡単だ。マイナンバーカードがない場合、ねんきんネットからユーザーIDを発行して新規登録を行う必要がある。
前出の平田氏は、現役世代が利用するメリットが大きいと強調する。
「任意のタイミングで年金記録を確認できるほか、保険料の納付履歴をたどることもできる。また、保険料の未納の有無も確認できるうえ、追納の手続きまでネット上で完結できるメリットがある」
平田氏は「ねんきんネットでは年金見込み額をさまざまなパターンからシミュレーションできる。何歳まで働くか、独立したらどうなるか、転職して収入が変わったらどうなるかなど、あらゆるパターンにおける年金見込み額を試算することで、今後のライフプランを立てる上での指針にもなる」と提言した。