だが、「会社を発展させる」となると事情が異なるのだ。
会社を発展させるためには、会社の長所を見つけて伸ばさなければならないのだが、問題点を見つける「あら探し」と違って、その企業のことをよく知らないと長所は見つけにくい。
だから、その企業に長年勤務した社員から経営者を選ぶのが望ましいのだ。
そもそも、たくさんの従業員の中から、次世代の経営者を見つけられないことがおかしい。そのこと自体がその企業の最大の問題点だ。
バフェットがM&A(企業の合併・買収)の際に、既存の経営陣が残留することを基本とするのもそのためだ。
また、私は「プロ経営者」を雇わざるを得ない企業は、投資先からできる限り排除する。 (人間経済科学研究所、国際投資アナリスト・大原浩) =敬称略