この6月の中旬からは天文ファンが見逃せない事件が多い。
ひとつは惑星がすべてが勢ぞろいして、まとまってみえることだ。地上から空を見上げて、一度に全てがそろうのは珍しい。前回は2020年7月中旬の明け方だったが、惑星は大きく離れていた。次回が25年2月下旬の夕方だが、やはり互いに離れている。今回はずっと好条件だ。
惑星は太陽のまわりのほぼ同じ平面上を公転しているので、同じ平面上にある地球から見るために、ほとんど直線状になる。
すでに6月はじめから明け方に全惑星が空に集まっている。水星は太陽系の一番内側にあるので、太陽からの見かけの距離(離角)が最大になる6月16日の前後が見つけやすい。それゆえ全体の惑星を眺めやすいのは6月中旬~下旬だ。
最もよく見えるのは日の出の30分前だ。関東地方をはじめ、あいにくの梅雨時だが、東から南東にかけての地平線上だけでも晴れれば見える可能性はある。