首位ヤクルトに9ゲーム差をつけられ独走を許している2位巨人。ここに来て補強に向けた動きを激化させている。狙いは原辰徳監督(63)が熱望する左腕のリリーバー。噂される有力候補とは―。 (片岡将)
◇
16日ぶりの本拠地での試合となった21日のDeNA戦(東京ドーム)は、1―1の8回にセットアッパーを任せられているチアゴ・ビエイラ投手(29)が3四球から2死満塁として神里に左前2点勝ち越し打を許した。今季の課題である終盤の継投でまたも失敗。首位のヤクルトは中日戦で、田口麗斗投手(26)がサヨナラ打を浴びたため9ゲームで変わらなかったものの、これ以上差を広げられるわけにはいかない。
この日から左腕の高木京介投手(32)が2軍から合流。指揮官が「今村と高梨しかいないからね」と頭を悩ませる救援左腕を少しでも手厚くする狙いだ。とはいえ、昨季15試合登板の32歳に苦境の打開を全て託すほど全権監督の判断は楽観的ではない。
実はチームはすでに動いている。球団幹部は「パ・リーグ球団の左のリリーフに声を掛けたが、相手が出してきた交換条件が厳しすぎて成立しなかった。今はどこも左腕を欲しがっている。国内だと厳しいかもしれない」。成立すれば複数人数が動く大型案件だったが、あまりにもハードルが高すぎた。