サッカー天皇杯3回戦(22日)でJ1王者の川崎が、かつて川崎をホームにしていたJ2東京Vに、前回優勝の浦和が前指揮官の大槻監督率いるJ2群馬に、ともに0―1で完敗するお粗末な結果となった。
毎年下克上が話題になる天皇杯だが、この敗退はマズい。両チームは7月に来日するメッシ、ネイマール、エムバペらのパリ・サンジェルマン(PSG)と親善試合を行うからだ。
川崎・鬼木達監督(48)は「ボールを動かしてゴールに向かうところを出さないといけなかった」とがっくり。2014年以来8季ぶりの3回戦で姿を消した。
5ゴールを奪って勝利した18日の対J1札幌からメンバーを9人も入れ替えたことが完全に裏目に。15本放ったシュートも今月来日したブラジル代表の練習に緊急招集された東京VのGKマテウス(29)の美技に阻まれた。
PSGは1995年以来2度目の来日。新シーズン前に特別に組まれたジャパンツアーだ。初戦の対川崎(7月20日、国立競技場)はTBSの地上波で生中継され、浦和(23日、埼玉)、G大阪(25日、吹田)の3試合を行う。
この日は他にもJ1首位の横浜MがJ2栃木に0―2、FC東京が延長戦の末にJ2長崎に2―3で敗れた。J2勢にあっさり敗退した川崎と浦和がPSGとの対戦で、内容のある試合ができるか心配だ。 (夕刊フジ編集委員・久保武司)