「慢性腎不全」治療最前線

透析を遅らせるための食事療法 カロリー抑え、タンパク質と塩分の摂取を控える1/2ページ

医師の指導に従い、バランスの取れた食事で透析を遅らせられる場合もある
医師の指導に従い、バランスの取れた食事で透析を遅らせられる場合もある

腎不全患者に行う腎代替療法について検証してきた。今回は、「透析以前」の腎不全患者がどのようなことで困っているのか、食生活を中心に埼玉医科大学教授の中元秀友医師が解説する

埼玉医科大学教授の中元秀友医師(提供写真)
埼玉医科大学教授の中元秀友医師(提供写真)

腎機能が低下してくると様々な面で制約がかかります。中でも患者さんの多くが苦慮しているのが「食事」です。

基礎疾患として糖尿病がある人はカロリー制限があるので、そこは厳密に守ってもらいますが、糖尿病がなければカロリーはある程度しっかり摂ってもらい、タンパク質と塩分の摂取を控えてもらうようにします。

このタンパク質の制限というのが意外に面倒で、健康な人なら1日あたり70~80グラムは摂りたいところを、多くても30グラム程度で収めなければならなくなることもあります。部位にもよりますが、一般的に100グラムのお肉に30~40グラムのタンパク質が含まれるので、それだけで1日の限度量に達してしまいます。

しかも、米飯にはタンパク質が豊富に含まれているので、ご飯を食べるならおかずを減らさなければならなくなる。タンパク量を減らした代替米もあるにはありますが、味の面で、あるいは価格の面で抵抗感を持つ人も少なくありません。

他にも卵や乳製品、小麦など、「おいしいもの」ほどタンパク質が含まれています。そのため、舌の肥えた患者さんの中には「食べるものがない」という悩みに陥り、これが原因で鬱(うつ)症状を発症する人もいるほどです。極度に制限してしまうとフレイルやサルコペニアを引き起こす危険性もあるので、「バランス」が求められるところです。

患者さんによってはリンやカルシウムなどの栄養素に制限がかかることもあります。リンもコーラやカップラーメン、「もっちりパン」など、やはり「おいしいもの」に含まれていることが多い成分です。過剰に摂取すると「老化」の要因になる半面、生体にとっては必須の栄養素でもあり、上手にコントロールする必要があります。

健活手帖

zakスペシャル

主要ニュース

ランキング

  1. 【沖縄が危ない!】沖縄周辺で中国の活動活発化 県民の対中感情悪化も…玉城デニー知事は「一帯一路」に賛意、国際情勢に鈍感な人物

  2. 韓国の大手財閥「現代自動車グループ」むしばむ帝国主義労組 600億ドル規模の対米投資に労使協約に反すると猛反発

  3. 【定年後 難民にならない生き方】厳しい〝再雇用〟の現実 年収1000万円から200万円台に 早期退職して転職や起業も視野に

  4. 【2022年夏・参院選】大激戦の12選挙区、大物苦杯も!? 大阪は自民・松川氏と維新・高木氏、浅田氏が拮抗 東京は立憲・蓮舫氏のトップ当選は厳しい

  5. 【検査で助かる!? 脳卒中の危機に挑む】6種類の検査で脳梗塞を未然に防ぐ 高齢者の発症リスク高まる 歌手・あべ静江さんは復帰

  6. 【ぴいぷる】女優、歌手・島田歌穂 レジェンドは健在なり ミュージカル界のプレーイング・マネージャー

  7. 【高須基一朗の“瞬刊”芸能】大河内奈々子が明かした〝華のある〟近況 45歳の誕生日にはボブヘアのショットを披露し「年を重ねてもきれい」の声が相次ぐ

  8. 芸能人〝引き際〟の美学 加山雄三も吉田拓郎も引退宣言 社会的な責任、見せたくても見せられない人も

  9. プーチン氏〝大誤算〟の北欧2国NATO入り トルコが一転支持、火事場で漁夫の利 G7同様に対中露で結束 岸田首相に求められる役割は

  10. 大泉洋出演の「鎌倉殿の13人」と「水曜どうでしょう」奇妙な一致 頼朝の落馬の放送日と本人も「死ぬかと思った」と語る「ウィリー事件」が同じとは

ピックアップ連載

連載一覧へ

最新特集記事

特集一覧へ