30日午前6時からスカパー!スターチャンネル3で放送されるのが、アルフレッド・ヒッチコック監督のスパイスリラー映画「引き裂かれたカーテン」です。
アメリカからデンマークへとむかう一隻の客船には、コペンハーゲンで開かれる国際会議に出席するため、アメリカ人物理学者マイケル・アームストロングと彼の婚約者で秘書のセーラが乗っています。そんな彼に一通の電報が届く。それはエルム書店で一冊の本を受け取れという内容。ホテルに着き、セーラに取ってきてもらった本を開いたマイケルは、急に東ベルリンへ行くと言い出します。不審に思ったセーラは、彼を問いただしますが、コペンハーゲンで2、3日待っているようにと言い残して、マイケルは空港へとむかう…。
ある程度の映画好きの方なら、ヒッチコックの作品を少なくとも一作は見ているのではないでしょうか。「サイコ」や「鳥」など、映画史に残る作品を複数残しています。そんな中で、この作品は、50本目の監督作となります。
この作品は出演者が豪華です。ポール・ニューマンとジュリー・アンドリュースの2大スターがヒッチコック作品に初出演しています。他にはギュンター・ストラック、ハンショーグ・フェルミー、ギゼラ・フィッシャーが脇を固めています。
殺人シーンの演出に対する美学や、ユーモラスな追跡劇などヒッチコック作品の特徴も散見され、もちろん、あるシーンではヒッチコック自身も映っております。
さらに今回放送されるのが、1976年にフジテレビ「ゴールデン洋画」で放送された貴重な吹替版です。ポール・ニューマンには川合伸旺、ジュリー・アンドリュースには弓恵子、そして「ゲゲゲの鬼太郎」の子泣き爺でおなじみの永井一郎の声が聞こえてくると妙な喜びを感じます。
東ドイツへの亡命者を装い、東側の軍事機密を狙うアメリカ人科学者を描く好作品です。 (横川メロディー)