立川流の真打ち、立川志獅丸(46)が、国立演芸場で芸歴20周年を記念した落語会を開くことになった。
志獅丸は明治大学を卒業後、大手着物専門会社で2年間のサラリーマン生活を経て立川志らくに入門し、前座名は「らく太」。2012年に二ツ目になった。
19年夏の真打ち昇進が内定していた5月、志らく主宰の芝居を手伝いに行かなかったことなどの理由で一門の二ツ目全員が前座に降格となり、再び修業が始まった。「浮足立っていたんですね。精進して一生懸命に芝居を手伝いました」。期間限定だったため、無事昇進も、前座→二ツ目→前座→真打ちという異例の〝二階級特進〟だ。
コロナ禍のため、披露興行や落語会やイベントなどの中止が相次ぎ仕事が激減。開店休業状態が続き、兄弟子の立川こしらの呼びかけで配信番組「大喜利セーフ22」がスタート。番組はエンターテインメント性よりも投げ銭で若手噺家の収入源を確保することが目的で志獅丸もメンバーに加わり、ほぼ毎日配信され222回を数えた。
再スタートの意味もこめた今公演には、コロナ禍で苦楽をともにした「大喜利セーフ22」のメンバー、こしら、鈴々舎馬るこ、桂竹千代、立川志ら門がゲスト。「ネットではなく、演芸場という空間で大喜利の面白さをリアルにお届けしたい」いう目玉企画だ。
落語は志獅丸が「井戸の茶碗」など3席。
「もう1席は『猫の皿』。手応えのあった福島・岳温泉でつくったご当地落語をかぶせた改作。志獅丸20周年での挑戦! 自粛期間中の蓄積を爆発させます」
「立川志獅丸二十周年記念落語会」は7月6日、国立演芸場で午後7時開演。問い合わせは、立川企画(03・6452・5901、平日午前10時~午後6時。info@tatekawa.jp)