経済快説

テレワーク×副業が社会を変える 賃金の上昇や成長率の向上にプラス効果1/2ページ

NTTの島田明社長
NTTの島田明社長

日本の会社員の働き方を変える上で好ましいニュースが2つ続いた。

NTTグループは主要7企業の従業員のほぼ半数となる約3万人の社員を対象に自由度の高いテレワークを導入することを決めた。勤務地は原則、日本国内のどこでもよい。自宅ないしサテライトオフィスで働く。出社を要する場合は、出張扱いとなり交通費、宿泊費が支給される。働く側には大変魅力的な制度だ。システム・エンジニアなどで優秀な人材を確保することが狙いと報じられている。

NTTのような古参の大企業が広範なテレワークを導入することの影響は大きい。「人材の確保」が重要であることは競合他社も同じだから、おそらくは似たような制度の導入に踏み切ることになるだろう。また、新卒学生の奪い合いは狭義の競合以外の企業とも発生するので、業種を超える波及があるはずだ。

テレワークの場合、仕事の評価は専らアウトプットによる「成果」によらざるを得ない。成果主義的な評価の広がりとともに、社員間の報酬の格差が開くはずだ。また、社員は勤務地を変えずに転職することができるので、優秀な人材の転職が増えるだろう。そして、転職市場を通じて大企業社員の間でも人材の流動化が進む。

「労働力の商品化」で資本主義化の度合いを測るとすると、これまで縁故主義的(メンバーが固定的な終身雇用は縁故主義だ)だったわが国の大企業サラリーマンの世界でも、やっと普通の資本主義が機能する。「新しい資本主義」ではなく「新しく資本主義が始まる」のである。

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