「7・10参院選」で、猛暑並みの熱い戦いが展開されているのが京都選挙区(改選定数2)だ。事実上、5期目を狙う立憲民主党の福山哲郎前幹事長(60)と、自民党新人の吉井章氏(55)、日本維新の会の新人、楠井(くすい)祐子氏(54)による三つどもえで、楠井氏を地元選出の衆院議員、国民民主党の前原誠司代表代行(60)が全面支援している。前原氏と福山氏は松下政経塾の先輩後輩で、同じ京都を地盤にし、旧民主党時代は盟友だった。2人に何があったのか。
「京都からもう一度、中道保守の改革勢力、『非自民』『非共産』の大きな流れをつくりたい。そういう思いで今回、維新の楠井さんを応援させていただいた」
前原氏は28日、京都市役所前でこう訴えた。「非共産」と発言するあたりに、先の衆院選で共産党と共闘した立民への強い反発を感じさせた。
この日の遊説には、維新の吉村洋文副代表も駆け付け、100人以上の有権者が足を止めた。演説後、有権者から「前原さん頑張ってや~」と声がかかるなど、人気の高さを示した。
楠井陣営は「ようやく福山氏の背中が見えてきた。前原氏の支援は大きな力になっている。われわれの空白といえる前原氏の地盤・衆院京都2区(京都市左京区・東山区・山科区)をカバーしてもらい、選挙のアドバイスも受けている」などと全幅の信頼を置く。
一方の福山氏は29日、京都府北中部から京都市内に戻り、立民の1回生議員と遊説して回った。