広島を選んで大正解だった⁉ 3年ぶりに日本球界へ復帰する広島・秋山翔吾外野手(34)=前パドレス傘下3Aエルパソ=が6月30日、マツダスタジアムで入団会見に臨んだ。背番号「9」を初披露し、練習にも参加した希代のヒットマンの入団は、地元局のニュースや動画サイトで大きく取り上げられた。メジャーの厚い壁にはね返され、挫折を味わいながらも復活を誓うベテランを、赤く燃える野球の街が熱く包み込んだ。 (山戸英州)
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まさかの広島入りが明らかになってから4日。午前11時からマツダスタジアム内で開かれた会見で、秋山は大歓迎を受けた。
新天地であと524本と迫る日米通算2000安打について、松田元球団オーナー(71)からは「ボロボロになっても打ってくれ」と伝えられたといい、「フロントの方からそういった言葉が出てきてうれしく思う。簡単に積み上がるものではないが、個人目標として持ちながらやりたい」と決意を新たにした。
西武時代の2015年には216安打を放ち、プロ野球シーズン最多安打を記録。侍ジャパンにも選出されるなど輝かしい成績を収めている秋山だがメジャー移籍後は苦難の連続だった。レッズを退団し、エルパソでは若手とともにプレーした。広島でも秋山の知名度はいまひとつだった。
広島のテレビ局関係者は「街頭インタビューに行ったけど関東の球団に属していたこともあり正直、秋山といっても広島の人はあまりピンときていなかったと思います。でもカープ入団となれば話は別です」。
野球どころ広島は、秋山入団のニュースに一気に沸き立った。この日の入団会見は中国放送(TBS系)がカープ公式アプリで生配信したほか、広島テレビ(日本テレビ系)や広島ホームテレビ(テレビ朝日系)もYouTubeライブで秋山の一挙手一投足を追った。