外食各社が相次いでメニューの値上げに動き出した。原材料や燃料の価格上昇に円安の影響も加わって、食品調達や輸送のコストがかさんでいるためだ。一方、苦しい中でも低価格に据え置いたり、あえて値下げに踏み切ったりして売れ行き好調な店舗もあり、価格転嫁と集客維持のバランスを巡って各社は難しい判断を迫られている。
「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋は6月1日、主要5品目を33円値上げした。ロイヤルホールディングス(HD)は16日、「天丼てんや」で提供する34品のうち14品の価格を10~30円上げた。
7月も値上げが続く。日本KFCHDが6日から「ケンタッキーフライドチキン」の看板商品オリジナルチキンを10円引き上げる。モスフードサービスも13日から「モスバーガー」店舗でメニューの約9割を値上げし、主力のモスバーガーは20円高い410円になる。
フード&ライフカンパニーズは10月1日から回転ずし「スシロー」の一部メニューを10~30円値上げする。集客の目玉としてきた「1皿税抜き100円」のすしは姿を消すことになった。