日本の解き方

「サハリン2」めぐる大統領令とロシア国債デフォルトは同じ現象だ 大きくなる専制国家のカントリーリスク1/2ページ

プーチン大統領(ロイター)
プーチン大統領(ロイター)

ロシアのプーチン大統領が、日本企業が参画する極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」の運営会社の資産を、ロシアが新たに設立する企業に移管するとの大統領令に署名した。

今回の件は、カントリーリスク最低ランク国(保険引受不可)への投資の末路を示している。最近、ロシア国債がデフォルト(債務不履行)となったが、基本的に同じ現象だ。

国債では資金供与に対しロシアが元利を支払わないのでデフォルト認定されたが、サハリン2では、日本の出資をロシアが召し上げ、日本の液化天然ガス(LNG)権益に対して日本への持ち出しを停止すると恫喝(どうかつ)したものだ。ともに投資案件の回収や果実の取得が潰されるという意味では同じだといえる。

まだ最終的な形は分からないが、最悪の場合、これまで日本が出資した分はすべて吹き飛び、LNGの日本への輸出もなくなる。ロシアからのLNG輸入は全体の1割程度、LNGで日本の約2割のエネルギーを賄っているので、ロシアからの供給が止まれば影響は大きい。

サハリン2については、日本の経済界から「日本人技術者がいないと動かないから、日本を締め出すことはない」という楽観論もあったが、ビジネスと国際政治は別だというわけだ。

いずれにしても、非民主主義国への投融資には、常にこうしたカントリーリスクが伴うことを肝に銘じなければいけない。

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