日本の選択

民主主義に対する暴挙 何の理屈も明らかにせず安倍氏の命狙ったテロリスト かつて「お前は人間じゃない」と残虐な言葉で扇動した某政治学者の罪1/2ページ

凶行の後、騒然とする銃撃現場。右奥で山上容疑者が取り押さえられている(ツイッターから)
凶行の後、騒然とする銃撃現場。右奥で山上容疑者が取り押さえられている(ツイッターから)

「お前は人間じゃない、叩(たた)き斬ってやる」

某政治学者が叫んだ言葉だ。安倍晋三政権が集団的自衛権の限定的行使容認を進めようとしていたとき、国会を取り囲んだデモの中で彼は絶叫した。

もちろん、彼も言葉で言っただけで、実際に殺意はなかっただろう。それは信じてよい。私は必ずしも「言霊」の信奉者ではない。だが、言葉は人間の理性の結果であり、また、その結果を導き出す道具でもあることは事実だ。

ナチス第三帝国を思い出してみたい。彼らはホロコーストを「ユダヤ人大虐殺」とは呼ばなかった。彼らは大量のユダヤ人を殺戮(さつりく)することを「殺戮」とは呼ばず「最終的解決」と呼んだ。「大量殺戮」の言葉を恐れ、当たり障りのない言葉でごまかした。ドイツ人が、その言葉を忌避していたからだ。

ルワンダ虐殺の事例も思い出しておきたい。

フツ族がツチ族を「ゴキブリ」と呼び始めたのが、虐殺の嚆矢(こうし)だった。人間ではないゴキブリだから殺していいという理屈だ。わが国では、時の為政者にどのような罵詈(ばり)雑言を浴びせようとも、表現の自由の名の下で認められている。

「お前は人間じゃない、叩き斬ってやる」とは、恐らく最も暴虐な言葉の一つである。一般人が聞けば、ゾッとする言葉といってよい。そうした暴言を「平和を守る」人々の代表が口にしたのだから、奇怪である。なぜ、わが国の「平和主義者」は暴力的なのだろうか。

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