不敗神話 長坂アナのすぽーつ見聞録

暴動、危機一髪!? 1997年W杯アジア最終予選、アウェー韓国戦勝利の瞬間「今すぐ脱出しましょう!!」1/2ページ

喜ぶ呂比須(中央)、山口(左)に名波=1997年11月1日、ソウル
喜ぶ呂比須(中央)、山口(左)に名波=1997年11月1日、ソウル

サッカー日本代表の実況席で信じられない言葉を投げかけられたことがあります。

「危ないから、今すぐ、ここを脱出しましょう!!」

W杯初出場を決めた試合でも、本大会で初勝利したときの喜びが沸騰した試合ではありません。それは日韓戦でした。

1997年11月1日、W杯フランス大会アジア最終予選のソウル・蚕室(チャムシル)スタジアム。韓国は無敗の快進撃を続けてW杯出場を決定。対する日本はここで負けるとW杯出場がほぼ絶望的で、勝ちしか許されない過酷な条件のアウェー戦でした。しかも日韓戦は敵地で13年間も未勝利という鬼門。日本代表は完全に追い込まれていました。

キックオフは午後3時。11月のソウルは昼間でも底冷えがします。でもスタジアムだけが違いました。異様な熱気でした。

岡田武史監督は「アウェー=守備的」というセオリーをあえてしませんでした。腰が引けたサッカーではなかった。これがとても大きかったのです。中盤をダイヤモンド型にして北沢豪をトップ下、そして左の名波浩に右の中田英寿と超攻撃的な布陣にしたんです。これが見事にハマりました。前半開始早々の5分。左から崩して最後は名波が決め先制。37分にはFW呂比須ワグナーがダメ押し。気持ちのいい快勝でした。

試合終了のホイッスルとともに実況を終えた、その時です。韓国人のコーディネーターの方が血相を変えて飛んできました。

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