安倍晋三元首相の悲報を受け、海外メディアによる称賛の声が止まない。安倍氏が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」構想は、権威主義国家に対峙(たいじ)する自由主義諸国の戦略の礎となった。国際秩序を守ろうとした、世界的リーダーの功績を高く評価しているようだ。
「安倍氏のレガシーをたたえる」
米紙ワシントン・ポストは12日付で、こうした社説を掲載した。
社説は「日本とその民主主義を守ることは彼の職務を定義づける使命だった」と指摘したうえで、「米国と他の民主主義諸国は日本の軍事力を正当化することを支持すべきだ」と、安倍氏の悲願である憲法改正によって、日米同盟がさらに強化される重要性を唱えた。
同紙の9日付には、ドナルド・トランプ前政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたジョン・ボルトン氏が寄稿し、安倍氏の北朝鮮による拉致問題に対する姿勢が「ぶれることはなかった」と評価した。