経済快説

安倍元首相の功績損なう懸念 金融政策の拙速な路線変更は大いに心配 参院選後、岸田政権の経済政策を展望1/2ページ

参院選で勝利した自民党総裁の岸田首相
参院選で勝利した自民党総裁の岸田首相

10日に参院選が行われ、岸田文雄政権は自民党の単位でも、与党の単位でも、自民党が目指す憲法改正の発議のための勢力の点でも満足な結果を得た。

この選挙の後は、首相が解散総選挙を選択しない限り、約3年間大きな国政選挙がない。政権が望む政策を推進する上では好環境である点で、この期間を「黄金の3年間」と呼ぶ向きもある。野党側の無策の影響が大きかったとはいえ、岸田政権にとって文句のない選挙結果の意味は大きい。

また、決してあってはならない事件ではあったが、選挙期間中に安倍晋三元首相が狙撃されて死去した。安倍氏と岸田氏は、もともと経済政策に対する方向性が異なっていたが、岸田氏が今後、安倍元首相が敷いた経済政策(いわゆるアベノミクス)の路線を修正しようとする際に、党内最大派閥を率いる有力者であった安倍氏が不在となることの意味は大きい。

経済政策上、最も影響が大きいと思われるのは、今後に予想される金融政策の路線変更だ。参院選を無事にクリアしたことで、岸田首相が来春に予定されている日銀の正副総裁3人の人事を決定する公算が高まるし、その際に安倍氏に気を遣う必要がなくなった。

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