元SMAPの稲垣吾郎(48)、草彅剛(48)、香取慎吾(45)による「新しい地図」の3人が出演するNHK・Eテレの教育バラエティー「ワルイコあつまれ」。この番組が持つ意味は何か。芸能文化評論家の肥留間正明氏が迫る。
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7月16日の放送は「国宝だって人間だ!」がテーマ。ゲストは人間国宝で琵琶奏者、奥村旭翠(71)だった。厳格で近寄りがたい雰囲気の奥村だが、「人間国宝の連絡をもらったとき、どんな気持ち?」との質問には「やったーとガッツポーズをしました」と気さくな返事。スタジオ内の硬い雰囲気は一気に氷解した。
香取と子供たちがゲストの記者会見に臨む「子ども記者会見」の一幕。ここでは、人の懐にスッと入り込む香取らの人間力が垣間見える。稲垣も、草彅も独特の空気感を生かしたコントに取り組んでいる。
まさに30~40代には懐かしい感じの往年のSMAP感だが、Eテレということで若い層や高齢層にもアピールできる。同じお笑い芸人と同じ内容のバラエティー番組に飽きた老若男女の誰でも受け入れることができる番組になっている。