サッカー日本代表は東アジアE―1選手権で4年ぶり2度目の優勝。森保一監督(53)にとってうれしい初タイトルですが、「喜びを爆発させるところまではいきません」という実に彼らしいコメントもありました。
これまでのべ5人の「代表監督」を追いかけてきましたが、みなさんブレない思いを持ち、チームの設計図を描き続けていました。
1996年の代表実況デビューのときは加茂周監督(82)。兵庫県芦屋生まれの関西弁に加えてあのこわもて。近寄りがたい存在にみえますが実際は違いました。
「サッカーの代表監督はな、総理大臣に似とるんや。勝敗ひとつで支持率が急降下するやろ?」とニヤリ。お父さまが新聞記者でしたから、おいしいコメントもよくくれました。
加茂さんを「ボス」と心から慕ったのが岡田武史監督(65)。代表監督になった初日の練習から「今日から、俺のことを岡ちゃんと呼ぶな」と通達し、選手との一線を明確に引きました。それでも〝来るものは拒まず〟。選手たちの自立を促し、常に1対1の対話を重視していました。
プロ野球における監督と選手の「関係」においてはやはりノムさん(故野村克也氏)です。数多くを発信した「野村の考え」には私もたくさんのことを学ばせてもらいました。