バスに乗ると「転倒にご注意ください」というアナウンスが流れます。とりもなおさず、バスや電車など、乗り物の中は転倒しやすいからです。
バスや電車で立つときは、つり革や手すりを持った上で、「進行方向を向いて」立ってください。
進行方向に対して横向きに立つ人が多いですが、この姿勢は、とっさの一歩が出にくいのです。股関節の横の筋肉は普段あまり使わないために、例えば急ブレーキなどがかかったときに、対処するための一歩が出ずに転倒し、大腿骨などの骨折につながることがあります。
対して、前後の一歩は、横の一歩よりは出やすい。ですから進行方向に向いて立つようにしてみましょう。
電車やバスの中の立ち姿勢を、私たちは「ザ・ぺったんこ」と呼んでいます。まず、進行方向を向いて、つり革や手すりにつかまります。やや重心を低くし、前傾気味の姿勢が基本です。からだが前に傾くほうが、急な揺れや停車などに、対応しやすいからです。
必要に応じて、足の指に力を入れてください。股関節・膝関節・足関節の周りの力は緩めて、揺れに柔軟に対応できるようにしておきます。