内田浩司のまくり語り

神様に選ばれた者~競輪選手の二刀流1/1ページ

内田浩司
内田浩司

もともと二刀流は、剣豪・宮本武蔵の代名詞だったが、現在では大リーグで大活躍する大谷翔平を指す言葉になっている。ふたつのことをやって、どちらも一流であるということだが、普通はひとつだけでも一流になれるかどうか分からないのに、ふたつとも一流になる人というのは、まさに神様に選ばれた者だといえる。

今現在、競輪選手でそう呼んでもいい選手といえば松浦悠士(広島98期)が浮かぶ。オレがこのコラムを書き始めた当時は、A級でまくり兼備の追い込み選手だった。アウト競りも苦にせず、このまま成長すればいいマーク選手になるだろうと踏んでいた。S級では少しもたついたが、先行を多用しだして超一流になった非常に珍しい選手だ。競輪以外に、何かをやってる選手も二刀流とえる。

最近、俳優をやっている鈴木輝大(東京113期)を知った。二枚目だし、S級選手だし、競輪も強くなって俳優でも有名になってほしいよね。

オレの後輩の別所英幸(福岡83期)は今年4月に火災になった旦過市場の中で小洒落たカフェをやっている(店舗は無事)。彼はほかにイベントの企画、英会話教室など実業家の顔も持っている。日本には〝二兎を追う者は一兎をも得ず〟という言葉があるが、二兎でも三兎でも追っていい。一番大事なことはやりたいことをやれる人生だろう。

ローリング先行で一世を風靡(ふうび)した清嶋彰一さん(40期、引退)は美少年の新人を見つけるとサウナでしつこく口説いていた(本気か冗談かは不明)。ゴリラのような先輩に羽交い締めにされ、唇を奪われた新人も多い。この二刀流だけは恐怖でしかなかった。

函館GⅠⅠⅠ3日目のS級準決勝11Rは、松本一族の再興を目指す松本秀之介が先行力で地元勢を撃破。マークは同県のシマリョウが死守の構え。〔2〕↔〔4〕-〔3〕〔8〕〔9〕。(元競輪選手)

■内田浩司(うちだ・こうじ)1962年8月26日生まれ。福岡県出身。83年4月に51期生としてデビューし、S級上位で活躍。2015年10月29日に引退。通算435勝、優勝34回(記念Vは92年門司記念など6回)。FI先行・吉岡稔真(としまさ=福岡・65期)元選手の兄弟子で連携は多数。実直な性格と厳しい指導から〝鬼軍曹〟として恐れられていた。夕刊フジ競輪面にコラム『当てちゃる券』を執筆。『まくり語り』を連載中。競輪祭では特別コラム『小倉競輪祭 なう&リメンバー』を執筆。

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