第104回選手権大会が開幕しました。代表校の中で新型コロナの影響が出始めたため、開会式は当初の予定を変更し主将だけの参加となりましたが、3年ぶりに多くのチームのユニフォームが場内を行進できたことにホッとする思いでした。さあ、深紅の優勝旗を目指す戦いの始まりです。私なりに優勝の行方を占います。
優勝候補筆頭は文句なしで大阪桐蔭です。夏の代表までの足跡を振り返れば圧倒的な強さが分かります。大激戦の大阪大会7試合を大差で勝ち抜き総得点が54、一方総失点は1点だけという一分の隙もない勝ち上がり方です。秋の明治神宮大会、センバツを制しこの夏の選手権を取れば3大会連続V、学校としては史上初の3度目の春夏連覇達成です。対抗馬を探すのは難しいですが、勝ち負けに持ち込むには投手が、戦略的で強力な大阪桐蔭打線を抑え込むことが大前提となります。予選のピッチングが光った3投手に注目しました。
目を引くのは決勝戦を1―0で完封した投手です。夏の大会で都道府県予選を勝ち抜くには相当な体力が必要です。連戦や激戦も多く、温暖化による猛暑酷暑を考え合わせると特に投手は激しく消耗します。その中で、決勝戦をこのスコアで投げ切った投手は真の力があると思います。最後の最後でベストパフォーマンスを尽くし得点を許さず、味方の最少援護点で勝ち切るたくましさは大阪桐蔭を苦しめるかもしれません。