11月開幕のサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会に、日本代表専属シェフとして5大会連続で同行する福島県広野町の西芳照さん(60)が3日までに、同県いわき市で取材に応じ、「これまで成し遂げられなかったベスト8以上を目標に、少しでも力になれるよう頑張りたい」と決意を述べた。
選手やスタッフ計約50人の胃袋を預かる。イスラム圏のため食材の持ち込みに制約があるが、「現地で大半の食材を調達しようと準備を進めてきたのでノープロブレム」と余裕を見せた。
今年3月、アジア最終予選のオーストラリア戦の前日に、日本代表から還暦祝いとして、ちゃんちゃんこの代わりの赤いコック服を贈られた。今回のW杯では試合前日と当日、この赤い勝負服に身を包んで調理し、勝利を祈願するつもりだ。
日本代表での歴代人気メニューのトップ3は「ハンバーグ」「銀ダラの西京焼き」「うなぎ」。味の秘訣は「愛情ですね」と冗談めかして笑った。信頼を寄せてくれる代表のため「勝つために、寝る間を惜しんで調理したい」と意気込んでいる。
2004年から専属シェフを務める西さんは、福島県のサッカー施設Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)の総料理長などを歴任。施設が東京電力福島第1原発事故の対応拠点となった際には、作業員らを食事面で支えた。