経済

【マネー秘宝館】定年後「フリーランス」のススメ 60歳を過ぎると「雇ってくれる」会社が一気に減少 いますぐ「私はこれができます」と説明できる名刺を作ろう

定年間近になって考えるようでは遅い

先日、新刊を出させていただきました。「ただの人にならない『定年の壁』のこわしかた」(マガジンハウス)です。

発売から数日しか経っていませんが、寄せられた感想が意外なものばかりで驚いています。今回の定年本にもっとも反応してくれたのが30~40代の女性でした。これはまったく予想外。だって定年といえば50~60代の男性が反応すると思うじゃないですか。

私は本書で「定年後も働きましょう」と主張しました。貯金の食いつぶし生活より、長く働いた方が経済的にも精神的にも楽ですよと。ただし60歳を過ぎると「雇ってくれる」会社が一気に減ります。ならばサラリーマンのうちから「雇われずに働く」フリーランスになるための準備を始めましょう、と「定年後フリーランスのススメ」を書かせていただきました。

ほとんどのサラリーマンは「フリーランスとして働く」など自分には無理だと思い込んでいます。しかし時間を掛けて準備すれば十分可能、さあ一歩を踏み出しましょう! と、そんな私の〝あおりメッセージ〟に一早く反応してくれたのが女性だったというのは、彼女たちが仕事に愛着を持っていない証拠かもしれません。日本企業の将来は危ないなあ、と。

それはさておき、本書で紹介した「定年後フリーランスを目指す準備」の1つを夕刊フジ読者にも紹介しましょう。その準備の一歩は「自分自身の名刺をつくること」。会社の名刺は定年と同時に取り上げられますが、自分の名刺は定年後も使えます。それをいまのうちに作ってください。重要なのは「自分の職業」です。あなたは定年後まで使う名刺に「自分の職業」を何と書きますか?

多くの日本人は職業について誤解しています。「会社員」というのは職業はありません。そこで「何をしているか?」が職業です。「○○株式会社の経理部長」のことを職業だと思っている人が多いですが、それは職業ではなく所属先です。会社名&役職は期間限定であなたに貸与されたものに過ぎません。定年で会社名と役職を取り上げられたとき、生身のあなたに残るものはなんでしょう? 会社を辞めたとしても「私はこれができます」と説明できる内容こそが職業です。

それは経理・営業・製造といったありきたりの分類では不十分です。また税理士・ファイナンシャルプランナー、中小企業診断士といった資格名とも違います。それらは単なる資格の名称であって職業ではありません。

名刺をつくるに当たってぜひ現在のサラリーマンから定年後フリーランスまで連続して使える「自分の職業」について考えてみてください。

え、私ですか? 私の職業は「知的放火魔=チャッカマン」です。書籍の執筆であれ、セミナー講演であれ、皆さんの知的好奇心を刺激し、「おもしろかった」と言われるコンテンツ制作を目指しています。それを通じて読者の心を温かくする仕事をしたいと思っています。自分の定年後を明るくしたい方、ぜひ私の新刊をお読みください!

■田中靖浩(たなか・やすひろ) 公認会計士、作家。三重県四日市市出身。早稲田大学商学部卒業後、外資系コンサルティング会社勤務を経て独立開業。会計・経営・歴史分野の執筆・講師、経営コンサルティングなど堅めの仕事から、落語家・講談師との共演、絵本・児童書を手掛けるなど幅広くポップに活躍中。「会計の世界史」(日本経済新聞出版社)などヒット作多数。

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