《zak女の雄叫び お題は「白」》世界経済回復に手腕を発揮した2人の白髪女性 「アベクロ」も見習って!

クリスティーヌ・ラガルド専務理事(AP)

 国際経済・金融の世界に、白髪がトレードマークの女性が2人がいる。国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事と、米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長だ。ともに、史上初めて女性トップに上り詰めた。多くの日本女性にとって白髪は“天敵”ともいえる存在だが、2人のさっそうとした白髪ショートヘアは、世界金融危機からの経済の立ち直りに尽力してきた実績を引き立てるファッションアイテムとなっている。

 ラガルド氏はパリ生まれの61歳。経済・財政・産業相などの要職を経て、2011年6月からIMFを率いている。

 若いころはシンクロナイズドスイミングの選手だったこともあり、スラッとした体形をしている。スカーフをうまく使いこなしたファッションが得意だ。イタリアの老舗帽子ブランド「ボルサリーノ」の愛好者として知られる麻生太郎財務相と顔を合わせると、ファッション談義が始まることは結構有名な話だ。

 このところラガルド氏は講演で、「太陽が出ている間に屋根を修理しましょう」と呼びかけている。ジョン・F・ケネディ元米大統領の名言を引用し、各国・地域に対し、世界経済が順調なうちに、構造改革に取り組みましょうと促しているのだ。

 安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」もようやく生産性向上や「人づくり革命」のフェーズに入りつつある。ただ、「岩盤規制」である農業や医療、介護、労働などの分野への切り込みは甘い。世界経済の結びつきが強くなっているだけに、何が引き金になって経済が縮小に転じるか分からない。ラガルド氏の言うように、日銀の金融緩和が効いて、企業業績も好調なうちに、日本は官民一体で構造改革に取り組むべきだろう。

 イエレン氏は笑顔がチャーミングな71歳。バリバリのエコノミストで、サンフランシスコ連銀総裁からFRB副議長を経て、14年2月に議長に昇格した。自称「イエレンウオッチャー」のあるエコノミストが「彼女は重要局面では紫のジャケットを着ている」と指摘するなど、彼女のファッションも国際金融市場に影響を与えかねない関心の的となってきた。

 米国ではロナルド・レーガン政権以降、1期目の大統領は前政権が起用したFRB議長を続投させてきた。だが、「民主党色」を払拭したいトランプ大統領の意向により、イエレン氏は来年2月3日、異例の1期4年でFRBを去る。

 イエレン氏は15年から利上げに踏み切り、着実に金融政策の正常化を進めてきた。雇用や物価の経済指標を重視する考えを繰り返し説明し、市場にゆっくりとした利上げを織り込ませてきた。

 今年6月に保有資産の縮小計画を発表した際は「ペンキが乾くように静かに進める」と発言。経済成長は続いているのに、物価の伸びが鈍い状況について、10月の会見で「ミステリーだ」と述べるなど、独特の言い回しも印象的だ。

 翻って、日銀は大規模金融緩和のまっただ中。来年4月8日に任期満了を迎える黒田東彦総裁の後任人事はまだ出ていないが、次期総裁の最大の使命は緩和縮小に向けた「出口戦略」となるのは間違いない。

 黒田氏が続投するのか、別の人物が総裁に就任するのかは分からないが、イエレン氏に学ぶ点があるとすれば、その巧みな市場とのコミュニケーション方法だろう。

 CMによく出てくる、真っ白い猫が気になっています。(B)

 【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。12月のお題は「白」です。