【新・兜町INSIDE】生損保の株売り、4月以降さらに減少? 一段と高まる株価上昇への期待

 株式の売り手に回ることの多かった生命・損害保険会社の運用姿勢に変化が見えてきた。株式の売り物が減れば上値は軽くなり、来年は需給改善による株価上昇への期待が一段と高まりそうだ。

 生損保は2016年までの3年連続で5000億円規模の売り越し。13年は売り越し幅が1兆円を超え、アベノミクス相場の株価上昇にブレーキをかけた。

 ただ、今年は8月の売り越し額が100億円にとどまるなど売り物は明らかに少なく、年間ベースの売り越し幅は5000億円を下回る見通しだ。

 有力証券のトレーダーは「今、株式を売って現金化しても、代わりの投資先がほとんどないため、生損保は売りを手控えている」と解説する。連続利上げの最中にある米国では、上昇基調にある米国では米国債の価格下落リスクも強く、ドル建て債券投資も増やしにくい。日本の10年物国債も流通利回りがほぼ0%で、運用収益は期待できないというわけだ。

 保険会社は運用計画に忠実に売買する。新年度入りする来年4月以降は株売りがさらに減少か。

 【2017年12月27日発行紙面から】