【男のみ・だ・し・な・み】鏡はおしゃれ度チェックへの投資だ 女性社員から「良い服ですね」程度ではまだまだ

巨大な鏡でアナディスの湯浅さんが試着しチェック

 オレンジ世代諸兄は日常的に鏡を見ているだろうか。鏡といえば「鏡よ、鏡、世界でいちばん美しいのは誰」とおきさきが鏡に問いかけるディズニーの「白雪姫」だ。「世界でいちばん美しいのはあなた」と鏡が答える。

 白雪姫が14歳の誕生日を迎えたころ、おきさきがいつものように問いかけると鏡は「ここではあなたがいちばん美しいけれど、世界でいちばん美しいのは白雪姫」と答えた後は波瀾(はらん)万丈の物語となる。

 その鏡は「Magic mirror on the wall, who is the fairest one of all ?」とある英文から、壁に架かった鏡である。

 鏡は女性が見るものと思っていないだろうか。男が鏡を見るのは朝のひげそりの時ぐらいのようだ。女性たちは鏡を単にメーク直しだけでなく、身だしなみのチェックに欠かせないものとしている。知人女性がブティックの試着室やエステサロンの鏡は細く見えるように若干加工を施されているので、服を買って家の鏡で見ると違って見えると教えてくれた。

 おしゃれというものは人に見られていることを意識するだけで、張り合いが生まれてくる。それをいちばん客観的に見ることができるのが鏡である。服を着たときに自分の全体の印象や雰囲気などを、鏡に写った自分を見つめることで発見できる。着るものは実用面が大きなウエートを占めるが、着る喜びというものも大きい。

 着る喜びを表現するのは、コーディネートである。ビジネススーツが実用面とすると、シャツやネクタイ、ベルト、靴、バッグなどの小物とのコーディネートが美しいかどうかは鏡に写してみるのがいちばん。

 スーツのボタンにしても全部かける、ひとつかふたつ外す、全部外すだけでも、印象がまったく違ってくる。ボタンを外すとだらしなく見えるようではおしゃれ失格となる。そのためには鏡を玄関先に用意して、出かける前に最終チェックを心がけたい。

 その鏡は全身を写すものでないといけない。写真はアナディスという女性向けファッション会社の展示会場で、プレス担当の湯浅郁さんが春夏の麻のコートを試着しチェックしている巨大な鏡だが、わが家では90×180センチのもので十分。1万~2万円で買えるから自分のおしゃれチェックへの投資としたら安い。

 会社でお似合いですと女性社員から言われたら、全身を見られている証しで、おしゃれ合格。良い服ですねとかネクタイすばらしいですといわれる程度では、まだまだ努力しないといけない!

 ■執行雅臣(しぎょう・つねおみ) ファッションジャーナリスト。福岡県出身。中央大学卒業後、文化出版局入社。『装苑』『ハイファッション』『MR.ハイファッション』などの編集長を経てフリーに。毎日の街歩き情報をブログameblo.jp/3819tune1224/)でつづっている。