【最強!!バフェット流投資術】徹底したコスト管理で永続的に成長『良品計画』 「永久保有銘柄」に位置づけ

★良品計画(下)

 良品計画(7453)はコンピューターソフトを自社開発したことで、シンプルなテキストファイルで管理する方法を採用することができた。これによって、他社を圧倒する競争力がある同社に、データ検索速度が速い効率的なシステムが生まれたのだ。

 同社の合理性・効率性を象徴するのが、社員・アルバイト用の業務マニュアル「MUJIGRAM(ムジグラム)」である。売り上げが著しく下落した2000年度に、当時の松井忠三社長の手で作成されたものだ。

 全13冊、1683ページにも及ぶ膨大なもので、その中身は店舗の商品レイアウト、レジ打ちから労務・経理の本部業務まで、あらゆる仕事内容を網羅。業務経験の浅い新入社員でも分かる簡単な説明であることを大事にしている。

 定期的に内容をアップデート(改善)し、常に最新の情報がMUJIGRAMに掲載されるようにする努力も怠っていない。MUJIGRAMは、良品計画社内の「カイゼン運動」の成果の目に見える形の一つといえるだろう。

 ビジネス・事業では、売り上げを増やす華やかな営業面に目がいきがちだが、その企業を永続的に成長させるカギはコスト管理だ。多くの企業において、売り上げが景気の変動や消費者の気持ちの変化でブレることは避けられない。リーマン・ショック級の景気落ち込みは決して珍しくないのである。

 不景気の時にも着実に売り上げを伸ばすのが良い会社であるのは疑いのないところだが、優良企業でも景気変動の思わぬ影響を受けることがある。その時に、コスト管理のしっかりした会社では、減益になっても赤字にまで至ることはない。それに対してコスト管理が甘い会社は好景気の時には黒字を維持できるものの、不景気の時には一気に赤字に転落してしまうのだ。

 ここまで3回にわたって同社の強みを詳細に解説してきた。筆者は同社を「永久保有銘柄」の一つと位置づけている。(国際投資アナリスト・大原浩)=敬称略