【天野秀夫 中小型厳選株】「エル・ティー・エス」に投資妙味 顧客に伊藤忠、経産省などビッグネームがズラリ

 鉄鋼・アルミの輸入制限措置の導入がきっかけとなり、米国の保護主義的な政策から「世界貿易戦争」に発展する可能性を株式市場は嫌気しています。円高の進行も懸念されNYダウに影響を受ける日経平均の波乱は、まだ続きそうです。

 全般相場のネガティブな動きとは対照的に、大きな盛り上がりをみせているのが新規上場(IPO)マーケットです。今年第1号のIPOとなったMマート、第2号のジェイテックコーポレーションはともに、買い人気が高まりIPO初日に値がつかず、2日目に公開価格の約4・3倍で初値をつけています。

 3月2日IPOのSERIOホールディングスも公開価格の2・3倍まで買い気配を切り上げましたが、やはり初値は翌営業日に持ち越しとなりました。ただ、この先15日までは、次のIPO登場に空白期間が生まれます。

 こうした局面では過去数カ月の間にIPOしてきた出遅れ銘柄に新規資金が流れ込みやすくなります。この側面から、昨年12月に東証マザーズにデビューした「エル・ティー・エス」(6560)に投資妙味が膨らんでいます。12月のIPO時には公開価格の4倍超となる2810円初値で登場し、その後は3000円を超える場面もありました。現在は安値から反発体制に入った2300円近辺の値ごろです。

 エル・ティー・エスは、ロボットによる業務自動化(RPA・ロボティクス)と人工知能(AI)、ビジネスプロセスマネジメントを活用して、企業変革と働き方改革を促進支援するサービスを提供するベンチャー企業です。

 顧客には伊藤忠、オリックス、DIC、沖電気、JT、日本郵便、LIXIL、さらに経産省、総務省といったビッグネームと官公庁がズラリと名を連ねていることが特徴。今12月期業績は、売上高26億3000万円(前期比9・3%増)、営業利益2億3000万円(同25・1%増)と増収増益で2期連続の最高益更新を見込み、為替の円高が直接的に収益には影響しない急成長企業です。

 実は、27日にデジタルレイバー(仮想知的労働者)の作成プラットフォーム「BizRobo!」を提供する「RPAホールディングス」(6572)がマザーズにIPO予定にあります。

 デジタルレイバー・ベンチャーとして初の上場であり、ソフトバンクが大株主ということで人気沸騰が予想されますが、エル・ティー・エスはまさしく、このデジタルレイバー関連として、人気の波及効果が見込まれるのです。

 ■天野秀夫(あまの・ひでお) 日本大学法学部卒。1987年4月、日本証券新聞社に入社。記者、編集局長などを経て、代表取締役社長を12年近く務める。2017年4月、独立。証券・金融界、上場企業経営者とのパイプを生かし金融リテラシーへの貢献を目指す。