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知らなきゃ損する仲介業者が使う騙しの手口 売主焦らせ安値で再販業者に (2/2ページ)

 あとから「4000万円なら即決で買うとおっしゃっていますが」と業者から知らされる。

 売主さんが買い替えなどで焦っているとイエスと言ってしまう。

 カラクリを説明しよう。この売主が売却を依頼した仲介業者は、その物件を売ろうとする活動など一切していない。ひたすら囲い込んで購入希望のお客さんには紹介しない。これを業界用語で「干す」という。

 そうやって売主が焦るのを待つのだ。頃合いを見計らって知り合いの再販業者に見せる。再販業者は中古物件を安く買って市場価格で売ることで利益を上げる。

 売主が焦って再販業者の提示する価格で売却すれば、仲介業者は売りと買いの両方から手数料を取れる。さらに、購入した再販業者が売り出す時にも専任の契約を取って、今度は本当の客に売る。ここでも両方から手数料を得られる。

 つまり、この仲介業者は1つの物件を2回売買してそれぞれ売り買い両方から手数料を得るのである。

 損をしたのは4800万円で売れる物件を4000万円で手放した最初の売主さん。大もうけをしたのは、一括査定で5300万円の売却可能額を提示した仲介業者。いかにもあこぎなやり方だが、これはごく一般的に行われている手法だ。誰もが知っている大手の仲介会社でも当たり前にやっている。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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