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【人生二毛作】大手家電のエリート街道捨て廃業寸前の表具店再建 日本の伝統文化を世界に発信 (2/2ページ)

 海外から問い合わせがひっきりなしに入る。絵や本の修復に和紙は欠かせないという。

 「ビックリしました。こんなに日本の紙の需要があるのかと。すぐには仕事に結びつかないけど」親身になって応えているうちに、評判が美術館の学芸員や修復家の間に広まり、注文が増えていった。

 現在は掛け軸をはじめ屏風や額の表装仕立てなどを扱っている。巣鴨のショールームでは、和紙や裂地、刷毛(はけ)などの道具類を販売する傍ら、一般の人が表装の技術を学べる教室も開いている。

 「ゼロからのスタートだけど、知らない世界に飛び込み、新しい仕事に挑戦すると人生を2倍楽しめるじゃないですか。次は何をやろうかなと考えるとワクワクします」

 お茶、お香、連句、しの笛、能管などは一通りトライ。ヨガや太極拳も楽しむ。これぞまさに人生二毛作。横尾さん自身が人生を色鮮やかに整える表具師なのだろう。 =おわり

 ■大宮知信(おおみや・とものぶ) ノンフィクション・ライター。1948年、茨城県生まれ、中学卒業後、集団就職。週刊誌編集者など二十数回の転職を繰り返し、現在に至る。『平山郁夫の真実』(新講社)『死ぬのにいくらかかるか!』(祥伝社)など著書多数。

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