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【榊淳司 マンション業界の秘密】不動産市場は今、バブルか? 過去2回のバブル生成と崩壊の過程からすると… (2/2ページ)

 まず、主要な経済誌が「バブル」というワードを掲げて特集を組んでいるということは、そうすれば雑誌が売れる、と考えているからだ。つまり、多くの人々は「今はバブルなのでは?」と思い始めているという“指標”である。

 次に、一部のエコノミストなどが「これはバブルではない」と否定を始める。なぜかと言うと、世間の大勢がバブルになっているときは、反対の言説を行うと注目を浴びる。そういう気持ちは分からないでもない。

 この2点から、多くの人は「今はバブル」だという認識をもっている可能性があり、それが「いつ終わるのか」ということに注目しだしているとも言える。

 ■ピークは過ぎた

 私は不動産市場における過去2回のバブルの生成とその崩壊の過程を見てきた。そのほか、ITバブルの様子も横目で眺めてきた。いずれも、世の中が「これはバブルだ」と認識しだした時には、もうピークは過ぎていた。

 マンションについては、新築で2016年の中盤、中古で17年の前半くらいがピークではなかったかと考える。今は新築、中古とも在庫の山になっている。新築市場は3月の決算に向けて値引きが広がるだろう。中古市場も緩やかに軟化する。

 ただ、今回の不動産バブルはいまのところ、大きく崩れる要因がない。業績を悪化させている不動産会社もみられない。経済全体が静かな好調を保っているため、販売不振が顕在化してこないのだ。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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