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【榊淳司 マンション業界の秘密】不動産市場のピークまだ? 最高値で取引成立の不気味さ 採算合わないが… (2/2ページ)

 しかしネットのニュースメディアなどを見ていると、いつまでも下がらない不動産価格に追随するかのように「これはバブルではない」という論調の記事が目立ってきた。

 過去2回のバブル崩壊の軌跡をたどれば、これは重要なシグナルかもしれない。つまり「まだはもう」という可能性だ。

 今回の局地バブルが前2回と異なるのは、プレーヤーの顔ぶれだ。平成大バブルは、国民参加型。日本中の不動産が値上がりして、土地を保有しているすべての人に恩恵があった。

 リーマン・ショックで崩れたミニバブルは地方の主要都市まで及んだが、そこまで。参加したのは不動産業者とファンドマネー。一般人はその周辺で踊っただけ。

 今回の局地バブルは、エリア限定。地方は札幌、仙台、広島、福岡まで。このうち仙台と福岡は実需で値上がりしているので、実のところ、バブルとは言い難い。主なプレーヤーは外国人と富裕層、ホテルとマンションの開発業者。ただ、すでに外国人の中でも東アジア系は影が薄れてきた。また、一般人は加わっていない。その点、かなり実体が弱いとも言える。

 この局地バブルも、いずれ崩壊する。都心でも不動産価格はそのうち下がり始める。怖いのは、その次に再上昇するような局面が来るとは考えにくいことだ。

 金利動向、人口減少、少子高齢化、住宅余剰、財政赤字、生産緑地、インフラ負担…どれをとっても、今後の不動産価格に好ましい影響を与えるとは思えない。今は嵐の前の静けさか。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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