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【大前研一 大前研一のニュース時評】ソフトバンク、ヤフー、イオンがアマゾンに対抗 物流の大きな補強ないと難しく (2/2ページ)

 そこで2009年、ベゾス氏は靴のネット販売で急成長した「ザッポス」を1000億円以上で買収した。「ネットでは売れない」と言われた靴を「返品自由」にしたビジネスモデルが確立されていたからだ。

 これを靴だけでなく、ファッションや家電、日用品などにも広げた。返品自由にできた理由は、アマゾンが世界最強の物流を持ったからだ。

 日本の場合、本は再販制度の下に定価販売が義務づけられているため、マージンが大きい。このマージンを使って巨大な物流システムを作った。

 さらに12年、倉庫用の自走式ロボットのシステム開発を手がける「キバ・システムズ」も買収した。これは商品棚の間を多数のロボットが走り回って出荷用の段ボール箱を集めたりするもので、省力化によって人件費の削減、出荷作業の効率化につなげた。こうしてアマゾンは世界最強の物流システムを築き上げたわけだ。

 一方、ソフトバンクやヤフーは、物流についてはまだ死にもの狂いではやっていない。イオンも店舗中心で配送用のシステム構築はまだまだ質素だ。この違いは大きい。

 3社は商品や販売、ITシステムについてはノウハウを持っているが、物流について命がけでやってくれるパートナーが見あたらない。アマゾンに対抗する勢力になるにはその点を大きく補強しないと難しいだろう。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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