記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】「世界一」ホンダジェットの行方 快挙でも続く赤字、今後は富裕層などの需要獲得を (2/2ページ)

 ただ、ホンダジェットの価格は約5億円強で43機を売っても230億円足らず。営業損益も赤字が続く。ホンダはブランド戦略の柱としてF1と並んで育てたい考えだが、主力の自動車、二輪車に続く3本目の柱となると、まだ頼りない部分もある。

 一方、ビジネスジェットというと、米国製の大型機「ガルフストリームG650」などがセレブたちの象徴になっている。私もナイキの社外取締役をしていたとき、一代前の「ガルフストリームG5エグゼクティブ」に乗って、創業者のフィル・ナイト氏と世界旅行などをした。同じ飛行機をタイガー・ウッズやマイケル・ジョーダンも使っていた。

 こちらは太平洋を越えられるが、ホンダジェットの航続距離は2000キロ程度なのでロンドン-ローマ間を飛べるぐらい。基本的には、北米大陸や欧州の中で主に都市間の移動に使われるだろう。

 これから先、小型機は小回りの利く交通手段として、富裕層が個人所有するほか、企業や航空機運航会社向けに需要が伸びるはず。今後20年で約5000機の需要が見込まれる。ホンダジェットも最近はアジア市場への進出にも力を入れている。ぜひ頑張ってほしい。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう