記事詳細

【ぴいぷる】常識打ち破るPR術を伝授 広報プロデューサー・栗田朋一氏「自分だけの正解がある。それは失敗の中にしかない」 (2/3ページ)

 そのなかで気づいたのは、ストーリーの大切さだった。

 「ニュースは、そのままではなかなかメディアに取り上げてもらえない。世の中の出来事をからめたり、ほかの会社の情報とまとめたりして、一つのストーリーにしないといけないことが分かってきたんです」

 その一つの典型例が08年に手がけた「訳ありグルメ」だ。価格は通常より安いけれど、傷があったり、規格外だったりする商品を紹介するコーナーがECサイト「ぐるなび食市場」にできていた。

 同じ年、リーマン・ショックが発生。日本全体に節約ムードが広がっていたことを背景に、「主婦の賢い節約術みたいな感じで、出していけるんじゃないか」とメディアに売り込んだ。新聞記事で取り上げられると、一気に「訳あり」商品は世の中に浸透した。

 仕事をこなすうち、あることが分かった。広報に関する本で紹介されていた常識は、ベンチャー企業では通用しないということだ。

 「例えば、プレスリリースについては、自分たちの感情や思いは書くべきでない、常に第三者的な視点で淡々と分かりやすく書くというようなことが紹介してあります。でも、そんなことを書いたってベンチャー企業は取り上げてもらえない。ベンチャーは、熱い思いをちゃんと伝えていかないといけないんです」

 成果が注目され、広報の専門誌に取り上げられると、他社の担当者から相談が次々に寄せられるようになる。「これだけ悩みを抱えている人が多くいるのに、片手間で相談に乗っているだけでは全員を助けられない」と使命感を感じ、ビジネス化を決意した。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう

関連ニュース