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【AI時代の発想術】販売&生産方法、セオリーも激変する新時代の資本主義 (2/2ページ)

 売買の分野でも、量子コンピューターとAIを組み合わせれば、世界中の人の売買を同時に管理することも可能になる。各個人が自分の売りたい商品・求める商品だけを売買する“超多品種個別販売市場”を開設できるわけで、これまで下請けだった中小企業が親会社や他の大企業を出し抜いて直接消費者とやり取りする原始的な商売が始まる可能性も出てくる。

 販売方法だけでなく、生産方法も変わる。生産者は客のオーダーに合わせた商品をAIを使って短時間で作り出せるようになる。この個人対応型AI生産システムを導入した生産者が、これから独り勝ちすることになる。

 前述のように、商売の本質は利益を消費者から吸い取ることなので、AIを使って安く仕入れ、AIを使わない消費者に定額で売る商売が当面は横行するだろう。

 20年前には、右も左も分からない企業にパソコンやインターネットの使い方を教えるサービスがはやった。同じように、AI教育を提供するサービスが今後人気を呼ぶだろう。職場にAI環境を提供して使い方を教えるだけでなく、在宅やノマドでAIを使って発想したり商品を生み出す社員を育成することも求められる。AI時代にふさわしい、新しいワークスタイルが生まれることだろう。

 一方で、大企業並みの働きをするAIをスマホ1台で自在に操る10代の若者が必ず現れてくるはずだ。彼(彼女)は誰に雇われることもなく、これまでのセオリーを覆す新しいビジネスを始めるに違いない。新時代の“AI資本主義”の始まりである。(プランナー・久保田達也)

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