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【図解で分かる「決算書」の仕組み】結婚相手紹介サービス「ツヴァイ」、若年層減少で業界に逆風

 本日は、結婚相手紹介サービス大手のツヴァイをピックアップする。同社の直近の実態はどうなっているのであろうか。2018年2月期の決算書から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の割合が83%もあり、安全性についての懸念は全くない。有利子負債はほとんどなく、過去の利益の蓄積である利益剰余金が大きく、純資産に厚みがある。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。営業利益以下がすべて赤字となっている。ここ数年、売上高が年々右肩下がり傾向が続いていたが、ついにコストが吸収できず、赤字転落となってしまった。年間の退会者数が新規入会者数を上回り、月会費売上が減少したことが主な要因だ。売上規模に応じたコスト削減が必要だろう。

 最後にキャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。売上減少に伴い営業C/Fも前の期より減少した。システム投資を継続的に行っているため、営業C/Fと投資C/Fの差額であるフリーC/Fはマイナスである。

 若年層の減少で業界的には逆風の環境下にある。イオングループ傘下の同社なので安心感はあるが、楽天グループのオーネットや、リクルートグループのゼクシィ縁結びなど、同業がひしめき合っている。限りあるパイを奪い合う業界内の争いに今後も注目したい。

 ■川口宏之(かわぐち・ひろゆき) 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

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