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【介護離職に備えよ】人生100年…70代でも「オヤノコト」に直面 (1/2ページ)

 この連載のテーマは介護離職なので、その対象は40~50代と想定しているが、最近では筆者の運営する相談室に60~70代の相談者が多く訪れる。

 有料老人ホームやサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の入居相談で、40~50代の相談者が「親のため」に来訪することが多いのは言うまでもないが、60~70代の相談者が「自分のため」の相談に加えて、「親のため」の相談に訪れるケースも増えてきているのだ。

 先日も70代のAさん夫妻が「離れて一人暮らしをしている90代の母親の認知症が進行してきているので、私たちの住まいから近い場所で適当な施設を探して入居させたい」という相談に来られた。

 聞けば母親は90歳を超えてからも体は元気で、自宅で一人暮らしを続けてきたものの、最近認知症の症状が顕著になり、一人暮らしを続けることは間もなくできなくなることが明らかだという。

 一方で、相談者であるAさん夫妻はともに仕事を続けており、同居してケアすることができないらしい。そのため、面会に行きやすい近隣の施設に母親を入居させることで問題を解決したいとのことだった。

 だが、Aさんの住まいは東京の都心部にある。その近隣地域で認知症の介護を受けられる有料老人ホームは希少で、高額な費用がかかる。さらに、母親は公共福祉施設である特別養護老人ホームの入居基準である「要介護3以上」を満たしていない。そのため、現状では利用できないことをお伝えしたのだが、Aさん夫妻はこうしたアドバイスをしてくれる場所がどこにあるかもわからなかったという。これだけ高齢化が進んでいながら、まだまだ対応力不足な環境であることを改めて感じた次第だ。

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