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【図解で分かる「決算書」の仕組み】スマホ依存からの脱却がカギ「ジャパンディスプレイ」

 本日は、液晶パネル大手、ジャパンディスプレイをピックアップする。直近の同社の実態はどうなっているのか。2018年3月期の決算書から読み解いてみよう。

 まず、損益計算書=〔1〕=を見てみよう。売上高が減少して、前の年の営業黒字から一転、営業赤字に転落した。しかも事業構造改革費用として1400億円もの特別損失を計上したため、大幅な最終赤字となった。これで4期連続の赤字である。

 次に、貸借対照表=〔2〕=を見てみよう。資産に対する純資産の割合が約13%で、財務健全性の目安である30%を大きく割り込む。先に述べた損益計算書の大幅な赤字によって、純資産が大きく削られた格好だ。

 最後に、キャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。本業でのキャッシュの稼ぎを示す営業C/Fも赤字に転落した。そのため、設備投資などの資金は外部借り入れで賄っている。キャッシュ面でも苦戦していることが伺える。

 アップルが今年秋に発売を予定する新型iPhoneに期待したところだが、空振りに終わる可能性もある。スマートフォン向け液晶が売上の約8割を占める同社は、スマホの動向次第で業績が大きく左右される。スマホ以外の分野で収益の基盤を確立し、スマホ依存を脱したいところだ。

 ■川口宏之(かわぐち・ひろゆき) 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

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