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【住まいの処方銭】「境界問題相談センター」で土地の境界問題を解決 裁判との違いは? (1/2ページ)

★土地を確認しよう(3)

 各都道府県にある土地家屋調査士会では、裁判以外で境界問題を解決する「境界問題相談センター」(ADR)を設置する。2017年12月時点で、県庁所在地を中心に全国50ある。

 東京土地家屋調査士会(東京都千代田区)の味田昌也さんは「これは境界の専門家である土地家屋調査士と、法律の専門家である弁護士が協力して紛争解決を手伝う仕組み。裁判ではなく、当事者同士の話し合い(調停手続き)で合意する」と説明する。

 争いは、所有者同士が、登記による一般的な境界である「筆界(ひっかい)」と、所有者の合意によって変更できる「所有権界」を理解していないことなどが要因。樹木の越境などで関係がこじれると、測量時に積もった思いが露呈し、引くに引けなくなる。

 裁判では期日が一方的に決められる。相手が出廷しないと解決までの時間は延びるが、ADRはそうではない。同調査士会の木下満さんは「ADRでは、相手の事情に合わせて日程調整でき、応じてもらえる可能性が高い」と話す。

 ADRでは公正な立場の専門家が入るため、関係がこじれていても隣の言い分を認めるケースもある。合意すれば、境界標の埋設や登記手続を行う。東京土地家屋調査士会の境界紛争解決センターでのADRの調停申し立て費用は2万円、調査費用に3万円。これ以外に調停の期日費用で最低2万円ほど(すべて税別)。その他実費や調停成立時の費用なども必要。

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