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【トップ直撃】電子書籍業界の「大いなる黒衣」 メディアドゥホールディングス・藤田恭嗣社長「書店側にも出版社側にもつかない」 (1/3ページ)

 スマホやタブレットの普及で成長が続く電子書籍市場。作家、出版社と電子書店を仲介する取次(とりつぎ)事業で業界首位となり、東証1部上場に育てた辣腕経営者が、同じぐらい心血を注いでいるのが郷里の復興だ。原点にあるのは、亡き父親の背中だという。(中田達也)

 --電子書籍の取次とはどういう仕事ですか

 「電子書籍の書店を手がける会社さんと出版社さんを仲介するというのがいちばんの特徴です。コンテンツを電子化している1000社以上の出版社さんと権利に関する契約を結んでいるので、電子書店さんはわれわれとサーバーを連携すればデータがすぐに手に入ります。過去の作品も含めて単月で1万冊近い本がデジタル化されるなか、電子書籍の中身を精査する作業も全て代行しています」

 --知らないうちにメディアドゥのサービスを使っている人が

 「大半だと思います。表に出るのは書店であり出版社、作家さんや作品で、われわれは“大いなる黒衣(くろこ)”でいようと思っています。裏方をやっていると流通構造やデータ構造など見えない世界も見えてきます。裏方でありつつも、みなさんがいつの間にか楽になるというプラットフォームを作っていきたいと思います」

 --電子書籍事業を始めたきっかけは

 「以前は電子化コストが高く、マーケットが大きくならないという状況でした。参入障壁が高くプレーヤーも少なかったので、メディアドゥがその障壁を下げることができたら大きなポジションを確立してビジネスにもなると考えました」

 --オフィスには手塚治虫さんの作品がそろっていますね

 「最初は出版社さんとの関係がなく、どう事業を始めていいか全く分かりませんでした。あるとき手塚先生の作品を扱わせていただけるようになり、そこから評価も変わっていきました」

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