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【シニアライフよろず相談室】公正証書遺言のメリットとデメリット 不備なく紛失リスクもないが、費用はかかる (1/2ページ)

★遺言(3)

 前回、自筆証書遺言は形式不備などで無効となってしまうことがあり、紛失などのリスクもあるため、実務上は公正証書遺言の作成を強くお勧めしていると述べました。そこで今回は、公正証書遺言について説明します。

 公正証書遺言は、公証役場で2人以上の証人の立ち会いのもと作成します。公正証書遺言のメリットとしては、以下のような点が挙げられます。まず、専門家である公証人が作成するので不備がありません。また、公証役場が遺言書の原本を保管してくれるため、紛失リスクもありません。さらに、故人が公正証書遺言を作成していたかどうかについては、日本公証人連合会の「遺言書検索システム」を利用して、全国どこでも検索できます。

 一方、デメリットは費用がかかることです。司法書士や弁護士などの専門家に作成手続および遺言執行を依頼する場合の費用の概略を説明します。

 まず遺言書作成時の費用です。司法書士や弁護士などの専門家に支払う作成料は10万円程度でしょう。そのほかに遺言書作成に必要な公的書類(戸籍謄本等)の取得を専門家に頼んだ場合、2万~3万円の実費が別途かかります。

 また、公証役場で遺言を作成する際の証人2人は、司法書士事務所や弁護士事務所の職員らが務めるケースが多く、誰に頼むか悩まなくて済みますが、約1万円×2人=約2万円の日当が発生します。加えて公証役場に支払う公正証書作成費用があります。これは財産価額や遺贈先の多少に応じて金額が変動しますが、おおむね数万円から十数万円の範囲におさまります。以上により、作成時には合計で十数万円から30万円ほどの費用がかかります。

 続いて遺言執行時です。遺言執行者に支払う遺言執行手数料は死亡時の財産額に1~2%を乗じた水準となります(財産額に応じて異なる料率を適用している専門家が多いと思われます)。

 遺言書作成を専門家に相談する場合、専門家の事務所に直接連絡したり、事務所に足を運んだりするのは心理的にハードルが高いかもしれません。シニアライフよろず相談室は原則として毎週木曜日(午前11時~正午、午後1時~午後5時。1回45分)、京王百貨店新宿店8階の「くらしサプリコーナー」で相談に対応していますので、こちらをご利用いただいても結構です。ご相談をお待ちしています。(勝司法書士法人)

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