記事詳細

【榊淳司 マンション業界の秘密】それでも新築マンションの価格は上昇する 不動産業界で囁かれ始めた「ババ抜き」 (1/2ページ)

 私は東京23区すべてと川崎市で供給される新築マンションの動向をくまなくチェックしている。最近、顕著になってきたのは完成在庫の増加と微妙な価格調整だ。価格調整とは、売れる水準までの値下げを意味する。それだけ販売が低調なのだ。

 一方、山手線の内側とその周縁では事業用地の値上がりが今も続いている。高値をいとわず購入しているのはホテル業者とワンルームマンションの開発業者。彼らは事業用地を多少高く買っても採算の目途が立てられる。

 ■積み上がる在庫

 そのあおりを受けているのが、分譲マンションを手掛けるデベロッパーだ。高値で事業用地を買ってしまうと、開発分譲する物件の価格を高く設定せざるを得ない。高くなると、当然販売の勢いが鈍る。そして完成在庫を積み上げることになる。その結果が今の市場で如実に表れている。

 都内の港区や千代田区の1等地では、新築マンションの販売価格がこの5年間で1・5倍から2倍近くまで高騰した。それでも売れているケースもあれば、取り残された物件も多い。

 デベロッパーで用地仕入れを担当している関係者に取材していると、都心の土地は現在進行形で値上がりを続けているそうだ。ということは、今後新たに販売される新築も、以前よりも高値で市場に売り出されるということになる。まさにバブルだ。

関連ニュース