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社長の住所・氏名、閲覧制限案の波紋…透明性か個人情報保護か 経団連「犯罪に巻き込まれる」 (2/2ページ)

 経団連や経済同友会などは賛成。東京弁護士会も「閲覧可能になることに不安とちゅうちょを覚える結果、起業に踏み切れないケースがある」と理解を示した。

 しかし、会社の代表者の住所が不明確な場合に支障が生じるとの懸念もある。広島弁護士会は「集団的な消費者被害の責任追及は、住所を手掛かりとせざるを得ない」「代表者は一般私人とは異なる」と反対。第二東京弁護士会も「住所は法人の背景を知る情報としても重要」とした。

 商取引の際に、相手方の会社社長宅に担保が付いているか確認するケースもある。日本司法書士会連合会はおおむね賛成としつつ、「住所は特に中小企業の取引では重要な情報」と指摘。「株式会社制度を利用する者の社会的責任と個人情報保護を比較考慮すると、現在の方法を変更しない選択肢も有力だ」と、慎重な議論を求める。

 住所が分かれば、ネットの地図ソフトで自宅の画像もさらされてしまう時代だけに、社長さんの不安も分からないではないが、企業側の都合だけでことが運ぶのも釈然としない。公正な決着を求めたい。

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