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【図解で分かる「決算書」の仕組み】市場拡大による物流量増加は追い風「ロジザード」

 本日は、在庫管理システムのロジザードをピックアップする。今年7月に上場したばかりの同社であるが、その実態を2018年6月期の決算書から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の割合は60%以上あり、安全性についての懸念は全くない。小規模ながらも、過去の利益の蓄積である利益剰余金が順調に積み上がっており、財務基盤は非常に健全である。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。低価格でのシステム導入を売りにしているものの、営業利益率は10%を超えており、収益力は決して悪くない。在庫管理システムのクラウドサービスが収益の柱であり、月額利用料が安定的に入ってくる収益モデルだ。順調に右肩上がりの増収増益が続いており、同社サービスの利用企業が増えれば、営業レバレッジが効いて、営業利益率はさらに高まるだろう。

 最後に、キャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。本業でのキャッシュの稼ぎを示す営業C/Fが順調に伸び、キャッシュの面でも特段の問題はなさそうである。EC企業や物流企業は、人手不足をシステムによって解消する動きは今後も続くだろう。EC市場の拡大により物流量は増加しているため、同社にとっては追い風の市場環境だ。

 ■川口宏之(かわぐち・ひろゆき) 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。

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