記事詳細

【売れないモノを売る極意】「阿波踊り」騒動解決の鍵は“黒船”? 地域と財政を切り離す運営で資金難から脱出 (1/2ページ)

 8月も過ぎ、今年は徳島の「阿波踊り」の騒動が印象的でした。夏休みに地域イベントを楽しんだ人も「開催する側は大変なんだなぁ」と複雑な思いに駆られたかもしれません。

 阿波踊りといえば毎年、たった4日間で約120万人もの観光客を集める一大イベント。さぞ儲かっているだろうと思いきや昨年、運営財政が大赤字だったことが判明して話題になりました。しかも財政を立て直すために立ち上げられた実行委員会が最も儲かる「総踊り」を中止してビックリ。踊り手を束ねる阿波踊り振興協会が反発して総踊りを強行した時は思わず拍手を送ってしまいました。

 それにしても実行委員会はなぜ総踊りを中止したのでしょうか。会見では「利益を分散するため」と説明されていましたが、総踊りの中止は、映画を観に来た観客にクライマックスだけ隠すようなもの。観客は白けるどころか怒り出してもおかしくありません。

 ただ、日本の随所にまだ残っている考え方が徳島でも機能していたとしたら理解できるのです。「儲けは悪」という古い村社会で育まれてきた考え方のことで、特に地域イベントについては「自分たちのために行うものだから無料奉仕が当たり前」と考えられており、利益が出ることは想定外なのです。そして“利益が出てしまった”場合は、地域が認める権力者が「仕方ないから私が預かっておこう」といった感じで自分のところに集めるのです。

 もしも、この考え方が阿波踊りにも残っていたとしたら「利益が集中する総踊りは混乱を招くから止めて、利益は平等に分配しよう」と考えられたのだと思います。

関連ニュース