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【AI時代の発想術】来たるAI時代…“にわか芸術家”で勝ち組狙う クリエーティブ能力向上させる近道 (1/2ページ)

 生活がデジタル化してくると、人間はその逆をやってバランスを取ろうとする。以前の連載でも、IT関係者が万年筆を買うようになったというエピソードを紹介した。

 先月、カナダ・バンクーバーでグーグル、フェイスブック、アマゾンのスタッフたちと飲み会をした席でこんな話になった。

 「10年後にはIT企業は3社しか残らない。AI(人工知能)が業務に浸透して、みんな同じことをやることになってしまい、自然淘汰(とうた)が起きるからだ。生き残るためにはシェアとオリジナリティーが重要だが、AIを自在に使いこなすセンスのいい発想力が根底にないと生存競争に負ける。だから今のうちにクリエーティブな人材をIT企業に導入し、現在の古臭い業務を改善しつつ、来たるAI時代になじませるんだ。10年後にはその成果が出て勝負が決まる」

 実際、この3社はすでに芸術家やクリエーターを積極的に雇用しているうえ、優秀なクリエーターの採用にも積極的だ。

 例えばグーグルはユーチューブにバーチャルリアリティー(VR)のコンテンツがアップされる時代が来ることをすでに想定している。そこで、一般人に撮影スタジオを無料開放し、スタジオ内にVRや編集の設備を用意して自由に使えるようにすることを計画している。これは、ユーチューブを通じてグーグルに優秀なクリエーターが集まる仕掛けなのだ。

 一見、ITとは無関係に思える芸術活動が10年後に大きく花開くという“十年の計”である。

 私も絵を描き始めた。AIに取り組めば取り組むほど、真逆に絵を描きたくなるのだ。仙台で個展を開き作品を7点出展した。個展の開催が決まった途端、本気で描き始めた。試験があるから勉強するのと似たようなものだろう。

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