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【バフェットの次を行く投資術】「買う時」と「商品の価値」が重要

 バフェットは「自分は未来の予想ができないし、もしそれができる人がいるのなら自分の目の前に連れてきてほしい」と繰り返し明言している。もちろん、そんな人は今まで現れたことがない。つまり、バフェットは「株価予想はできない」のであり、「株価予想をする気もない」のである。

 それではバフェットはどのようにして世界一の投資家(富豪)になったのか? きわめて単純だ。主婦が「今日の目玉商品」をスーパーで買い漁るのと同じように、明らかにその商品の「本質的価値」より安い時に大量に買い込み、「本質的価値」を大幅に上回ったときに一気に売り払っただけである。

 例えば、板チョコレートが1枚1円で売られていたら大量に買い込み、1枚1000円の値段が付けば売り払うだけなのだ。

 重要なのは、「買う時」だけではない。「商品の質」も重要である。いくら安くても偽物や毒入りチョコをつかまされたら大変である。

 また、チョコの価値を見極めるのは大概の人にとってそれほど難しくないが、トヨタ自動車の企業価値を見積もってくれといわれてもそう簡単ではない。だから、「バフェットからの手紙」で毎年のように「(企業の)本質的価値をどのように算定するのか」について議論しているのだ。

 したがってバフェット流で「周期」を考えるときには、「未来予想」や「株価予想」は関係がない。彼は「いつ、どのような災難がやってくるかはわからないが、いつか何かの災難がやってくることは確実だ」と述べる。

 地震予知を例に挙げれば、世界中の多くの学者が最先端の理論を駆使して研究をしても、偶然の一致を除いては成功したことがない。しかし、特に日本のような地震国で「いつか大きな地震がやってくる」のはほぼ確実である。そのような「いつかやってくる災難」を避けるために「10年」あるいは「25年」のような周期は重要なのである。(人間経済科学研究所、国際投資アナリスト・大原浩)=敬称略

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