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【榊淳司 マンション業界の秘密】「KYB」ダンパー偽装 不動産業界“大揺れ”続く (1/2ページ)

 マンション業界が揺れている。KYBによるダンパーのデータ改竄(かいざん)問題である。

 改竄されたダンパーが使われている住宅は253件と発表された。住宅というのは、いうまでもなくマンションだ。さらに、制振ダンパーが使われる免震や制震構造を採用しているのは、ほとんどがタワーマンション(タワマン)ということになる。

 KYBはすべてを交換するとしている。ただ、生産能力には限界があるので、交換作業が完了するまでには何年もかかるとみられる。どのマンションに改竄ダンパーが使われていたのかについては、今後も公表されないはずだ。何よりも資産価値に影響するので、管理組合はその公表を望まないだろう。3年前に発覚した免震ゴムのデータ偽装事件でも、結局マンション名は公表されなかった。

 しかし、一般消費者が免震ゴムや制振ダンパーの性能に疑いがある中古マンションを知らないで買ってしまうこともあり得る。それを防ぐためには宅建業法に定める重要事項説明において、購入契約者に対して告知義務があると考えるべきだ。取り換え工事が完了するまでは危険度が高いわけで、購入検討者はそのことを知る権利がある。

 問題は、現在建設中のマンションだ。普通に考えるのなら、瑕疵が発覚したわけだ。建物がこのまま完成しても、改竄ダンパーを交換した上で購入契約者に引き渡すのが本来のやり方。しかし、それでは引き渡しが延期になる可能性もある。

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